先月,富山に仕事で行った。前泊し,翌日の最終午後8時15分発で東京に戻る予定だった。午後7時40分頃空港に着くと,雪のため羽田からの便が着陸できず羽田に引き返すかもしれないとのアナウンスが流れている。まさかねえと思っていたら,まもなく本当に引き返すとのこと。さらに一泊である。当然ながらキャンセル変更のため長蛇の列が出来,私も並んだ。
気がつくと,私のすぐ前,白人男性が2人,女性スタッフにしきりと話しかけている。ほとんど無視されているので,尋ねると,明日午前10時15分成田発ルフトハンザでフランクフルトに行き,そこからイタリアに行くとのことだ(イタリア人のビジネスマンで2人とも綺麗な英語を話す)。ええ?! 電車はない。バスはないの?と尋ねると,別の女性スタッフが案内をくれた(日本語)。富山駅発最終午後10時で池袋に早朝着く。これだと間に合うが,そもそも席があるの? 「電話案内は終わっていますので,あとはお客さん各自ネットでやってください。」 まさか,そんな不親切な! 「雪は我々のせいではありません。いちいちやっていたら切りがありませんので」。全員仏頂面なのはマニュアルだとしか思えない。サービスとかホスピタリティとか絶無,こんな客商売がある!?
結局彼らは翌日のフライトを後のに変更してもらった(いちばん英語の出来るスタッフを充てたとのこと)。明日早朝電車で東京に行くと言い,案内(これもまた日本語)を貰ったと言うので見たら,はくたか午前6時台,越後湯沢で新幹線に乗り換えて午前10時近く東京駅着だ。しかしこの接続は越後湯沢乗換えの接続が7分位しかなく,慣れないと日本人にすら難しい。切符を買うのだって,誰が対応するのだ? 空港ですらこの調子なのだ。
ホテルの案内も日本語のしかなく,一番上のに泊まるが,ホテルのスタッフが対応をしてくれないと,携帯をまわされた。替わって,「まさかスタッフの誰もが英語を話さないわけじゃないのでしょう」「いえ,誰も話しません」と平然としている。富山一のホテルなのに! 翌日乗った個人タクシーの運転手にその件を言うと,「一人英語の話せるスタッフがいたがやめてしまったので誰もいないのです」。英語は今や国際語である。難しい話は不要なのだからスタッフに簡単な英会話レッスンさえすればよいことだ。そもそも中学から何年英語をやっているのだ。こんなことでは国際競争力に遅れを取るはずである。韓国や中国,あるいはどこの国でも客商売をしている以上,最低英語位は話す。
名刺を交わしたがあのイタリア人,無事に帰れたのだろうか。気になっている。日本は2度目だと言っていた。相当嫌な思いをさせられたのではないか。日本人は親切なはずなのに,一体どうなってしまったのだろう。