錦織圭の歴史的快挙!!

昨朝起床して一番、全米オープンの錦織の結果を確かめた。やっぱり、勝った! 日本人男子がベスト4まで進んだこと自体歴史に残る快挙だが(女子ではそう昔でない時期に伊達君子と沢松和子がいるという)、錦織はきっと世界ランキング1位のジョコビッチにも勝てるような気がしていた。怪我から回復して4回戦・準々決勝、共に世界ランキング一桁の強豪相手に、各4時間を超える死闘を制した勢いから、負ける気がしなかったのだ。

セルビア人ジョコビッチとアンディ・マレーの昨年度ウィンブルドンの中継を見たが、その時はマレーが優勝。地元開催ながら地元出身の優勝は33年ぶりとの報道が興奮気味にされていたが、歴史的に長い葛藤のあるスコットランド出身故にその喜び方にも微妙なものがあったようだ。世界テニス界の4強はこの2人とフェデラー(スイス)及びナダル(スペイン)の全員ヨーロッパ勢。だが、今回フェデラーもまた準決勝戦でチリッチ(クロアチア)に敗れた。WOWOWと契約をしていないので、歴史的な中継を生で見られず、悔しい。

錦織24歳対チリッチ25歳。片やフェデラー33歳以下3強はみな20台後半である。その意味ではまさに世代交代が行われた大会と見ることもできよう。チリッチは198センチ。錦織より20センチ高い位置から繰り出される高速サーブの威力は、今回フェデラーがストレート負けを喫したほど素晴らしいが、錦織は持ち前の粘りとスピード、強靭な対応力できっと優勝を勝ち取ると思う。ちなみにこれまでの両者の対戦成績は5勝2敗とのこと。

錦織は背は高くないし、比例してリーチや歩幅も狭く、体格的には決して恵まれたほうではない。もともとテニスはヨーロッパのもの。アジア人で4大会初の決勝進出である。そんなことはたぶん未来永劫ありえないくらいに思っていた(そういえば、フィギュアスケートにも同じことが言えるかもしれない)。肉体的ハンディは、練習や精神力で克服することができるのである!! この躍進は、彼がこの度自ら依頼したコーチ、マイケル・チャン氏の指導によるところも大きいという。17歳という史上最年少記録で全仏オープンに優勝した同氏は台湾系アメリカ人、42歳。175センチ。チャン氏が錦織に実施しているのはまるで「部活」のような徹底した反復基礎練習だという。すでに世界のトップクラスの錦織が同氏から直されたフォームは10もあったという。

そう、なんでも基本なのである。一流の人でさえそうなのだから、いわんや…。学生にはいつも口が酸っぱくなるほど、基本基本と言い続けている。私のピアノも弾きたい曲ばかり弾くのではなく、やっぱりハノンをきっちりとやらなくてはいけないのだろう。基本に忠実には何にでも言えることであるにちがいない。

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