親しい人から、1ヶ月以上ブログの更新がないと言われた。たしかにそうだ。この間ゴーン氏の保釈だとか米朝会談だとか、個人的には15年以上ぶりにタイを訪れたこととか、いろいろあったのだが、そのままで日が経っていた。長年賀状の交換しかなかった人が電話をくれて懐かしく思い出話をした際、ブログを見ているので様子は大体分かっていると言われ、なかなかに有益なものだと思った。
この冬は風邪を引かなかった。2年前インフルエンザ、去年もひどい風邪を引いた。今年の健康はひとえに暖冬のお陰だと思っている。電気毛布はもちろん普通の毛布も不要だった。早々と気温が上がり春になったので、ここ10日間ほどで徐々に衣替えをしてしまった。例年は彼岸が境なので、珍しいことである。花粉症はあるのだが、薬を飲むだけで軽症で済んでいる。ありがたいことである。
社会を震撼させた野田市児童虐待死事件は、殺人ではなく傷害致死での起訴だった。殺人で起訴をしてしまえば、それまでの事実は情状にしかならないのだが、年末の傷害や強要(廊下に立たせていた)といった逮捕を繰り返しているのは、全体像を明らかにしたうえ、できるだけ量刑を重くしようとしているのだろう。とはいえ、殺人罪でない以上、自ずと限度がある。否、殺人罪でも被害者は1人、無期懲役どころか有期懲役にしかならない。こういう男に対しては、死刑も一瞬で死ねるのだから軽いくらいで、幼い娘に長く味わせていた地獄のような苦しみをどうにかして与えてやりたいと思う(日頃は穏やかな周りの人たちもそう言っている)。
さて、ニュージーランド・クライストチャーチでの銃乱射事件! 2つのモスクに男が侵入し、持っていた半自動小銃5丁を乱射、50人以上が殺害された。白人至上主義のオーストラリア国籍の男、28歳。ニュージーランドはかねて平和で、治安の良い国と思われていた。それが銃を1人で何丁も入手できたというのに、まずは驚いた。自分の頭にカメラをつけ、フェイスブックアカウントで犯行を生中継していたのにも驚いた。瞬く間にその動画が世界中に拡散する羽目になり、SNS時代のテロをまざまざと見せつけた。
ニュージーランドは女性参政権の取得が1893年と、世界で最も早い国である。首相はまだ30代の女性で、出産して6週間の育児休暇を取得したこと(ただし無給)が世界のニュースになった。加えて、総督(元首はエリザベス女王)も司法トップも女性という、女性進出が最も進んだ国である。首相は銃規制を宣言し、移民である被害者らもニュージーランドを選んで来てくれたのだから保護すべき対象であることを当然のように宣言した。事件の背景には、欧米での移民制限によって、オーストラリアやニュージーランドにその波が押し寄せ、白人による移民排斥の動きがある。なにせトランプ大統領はメキシコとの国境に壁を建設しようと、毎日移民憎しのツイッターを流しているのだから、それに影響される人が出てくるのは当然であろう。
50人を殺しても、死刑にはならない。死刑が廃止されているからだ。警察官が銃を持っていればその場で射殺されただろうが、ニュージーランドの警察官は銃を携行しないので、その心配もない。刑務所はおそらく快適な設備であろう。終身刑になってもその快適な環境で3度の食事が保障され(欧米では刑務作業はない)寿命が来るまで過ごせるのだ。それでは犯罪抑止にはならないだろうと思うのだが、死刑復活はないのだろう。
外務省脇の桜はもう咲いているそうである。日当たりが良いせいだろう、あそこの桜が例年一番早い。1週間前、日比谷公園の脇を通った際、満開の桜の木があり、多くの人が愛でているのを知った。色が濃かったのでソメイヨシノではない、別の品種と思われる。桜が咲き出すと、心躍るものがある。22日(金)夜は花見の屋形船に乗る。例年よりずいぶん早いが、何分咲きかになっていることだろう。