3月はなんとなく長かったような気がする。ようやく今日を無事に迎えられた。昨夜よく寝たから、幸い頭は爽快だ。一日の幸せは朝の起床時にほぼ決まっているように思う。
年度末の月なので、あちこちで行事も多く、当然ながら出かけることも多かった。雨で諦めた日は別として、数えたら9回、着物を着た。周囲の皆さんも私の着物姿にはもう慣れっこで、驚かれることも久しく、ない(年配の女性を含め皆さんほとんど着ないので、せっかく着物の知識に詳しくなっているのに、質問もなくて残念なのだが…)。一念発起してネットで着付けを自習し、習うより馴れろで着始めたのがついこの間のことのように思われるが、以来9年。スマートな着方も、織りや染めなどの知識も、もちろんコーディネートの仕方も、ぽんぽんとステージが上がってきた気がする。次に着るのは4日、入学式である。
愛媛の友人が、ウクライナ侵攻、コロナ禍、そして花粉症と3重苦の毎日だとメールに書いてきた。私も花粉症なので、その気持ちはよく分かる。コロナは幸い私は罹患していないが(明日3度目のワクチン接種)、身近な人に罹患者が結構出ている。皆若者でもなく、大声を出しての外食もせず、子どもと暮らしているわけでもないのに、どこで罹患したのか、本人たちも分からないという。ただしどこかでウィルスに接触しなければ罹患しないわけだから、私だって罹患しないとはいえない。マスクは依然外では必ずしているのだが。
ウクライナ侵攻からすでに1ヶ月が経ち、この先の展望が見えてこない。ロシア軍は死者多数(1万人超えらしい)を出し、キエフなどを制圧するどころか撤退をしている(驚くばかりに旧式な軍備で、どこにどの隊列がいるのか皆目分からないらしい!?)。故に断続的に停戦交渉が行われ、ウクライナはロシアの要求通りNATOに入るのは諦めるが、それとは違い安全保障常任理事国(つまり中国、ロシアを含む)を入れた別の安全保障の枠組みを作りそこに入りたい旨要望している。非武装化など、飲めるはずがない。永世中立国であるスイスでも徴兵制あり軍隊あり、なのだ。ロシアは2014年に併合したクリミア半島はもちろん、東部の親ロシア2州(独立宣言をし、ロシアはこの2月21日それを承認した)をウクライナが割譲するよう求めているが、ウクライナは拒否している。
プーチンへの怒り、不信感はロシア本国でも渦巻いているようだが、クーデターを起こすほどの高まりはないらしい。思い起こせば、軍部を手なずけ、夫のピョートル3世に対してクーデターを起こし、見事勝ったエカテリーナ(女帝)はすごかったと思うが、この夫は無能で、プロイセンのフリードリヒ2世を憧憬して軍部に不満が渦巻いていたから、事情は違う。プーチンがもし暗殺されたとして、その後のロシアの体制はどうなるのか、誰がどう指導し統括していくのか、その青写真もない。とにかくこの広い国を、プーチンはいわば1人で20年以上引き回してきたのだし、憲法も改正して、2024年の大統領選挙で以後2期12年やるつもりだったのだ(プーチンは83歳になる。男性の平均年齢67歳の国で、である)。
考えてみれば、これまでだって、イラク戦争あり、アフガニスタン戦争あり、シリア戦争あり、チェチェン戦争あり…到る所で人は死に、子どもたちも死んでいたのに、そのときはマスコミに大して報道されることなく、我々も(申し訳ないことだが)ほぼ無関心であった。今回はゼレンスキーという発信者が優れていることも大きいのだろうが、歴史のあるキリスト教国であり、日本にも馴染みがないわけでもない国に対して、ロシアがまるで昔の戦争であるかのように、ただ侵攻したというショックは大きかったのだと思う。改めて、平和の大切さを噛みしめる。寄付その他、できるだけのことは(というか、それ以外はできることがないのだが)していきたいと思っている。とにかく、恙なく日々が過ぎることへの有り難みを噛みしめなければ、罰が当たりそうである。