2月もそろそろ終わり

 先週末,東京マラソンが開催された日は,おそろしく寒くて雨が降りしきっていた。
 突発した仮処分申請のため,朝事務所に向かいながら,こんな悪天候をものともせずに走る方々は,よほど走ることが好きなのだと,感慨を禁じ得なかった。
 私はといえば,とうてい駄目である。いくらお金を貰ってもごめん被りたい。
 とはいえ,体は動かさないといけない。なので手始めに簡単なことからやることにした。まずはできるだけタクシーに乗らないことである。
 これはやってみると,すごいことであった。まずは当然に体を動かす。渋滞や運転手の態度の悪さ,道の知らなさにいらいらすることもなく精神衛生上極めていい。時間が読める。加えて,お金が節約できる。いいことづくめで,私はなぜこんな簡単なことに気がつかなかったのだろうと驚いている。

 仕事は,わっと忙しくなるときあり,さほどでないことあり。
 暇なときは,鋭意法律の勉強に充てている。上記の仮処分申請のように急に何が起こるか分からないので,前もって何であれ,出来ることは早めにやる。これは依頼者のためというより自らの身体・精神の健康のためなのだが,それが跳ね返って依頼者のためになる。
 どこの世界でもそうだが,大胆に言い切ると,形式を守れる人は実質もよく,形式を守れない人は実質も悪い。
 締切り日間近に書面を送ってくる弁護士がよくいるが,まず間違いなく,内容もよくない。能力の高い人は前もってやれるのである。よく分からないとすぐには書けず,遅らせに遅らせて,期日間際の見切り発車となる。
 忙しいというのは絶対に,言い訳である。と分かっているからできるだけそう言わないようにしているのだが,営業上忙しいと言ったほうがいいとき,あるいは公私を問わずお断りしたいとき,これは便利な言葉ではある。
 人間,好きなこと,簡単なことはすぐにするものである。

 ふと手が空いたのでこれを書いているが,とくにテーマがあるわけではない。
 なぜだかこのホームページ,時に急にアクセス数が増えるときがある。日に100件とか200件とか。この2?3日もたまたまそうなったので,そんなに見てくれるのなら,書かなければと思った次第である。

 死刑の言渡し人数がここ数年で増え,最近の統計では年40人を超えている。
 戦後の混乱時期を除けば,ずっと長い間,5人ないしせいぜい10人で推移していたから,これは一体どういうことなのだろう。凶悪事件が増えているという体感はあるし,日替わりのような残酷非道のニュースに接するにつれ実際そうなのだろうと思うのだが,本当のところはどうなのか。あるいは検察官・裁判官の量刑が厳しくなってこれまで無期懲役を言い渡していた事件に死刑が科せられるようになった故なのか。検証したいのだが,どなたかいい本なり資料なりがあれば,教えてください。

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