4月に入り,大学は始まるし,家裁調停委員も始まるし,でばたばたしている。
そして,あっという間に4月は経過。4連休を楽しみにしていたが,過ぎてしまえばこれまたあっという間であった。
今日は冷房が要るほどむしむししている。いつかしら四季がはっきりしなくなった。時折ざっと降ったりするのは亜熱帯地方の特徴で,地球温暖化の影響は歴然としている。
「首相と桜を観る会」(4月12日)のご招待はあったが,欠席した。
ここで首相が,物価が上がるのは「しょうがない」と発言したとか。後で聞いて唖然とした。以前から「困りましたねえ」(民主党に日銀総裁人事を否決されて),「私は可哀相なくらい苦労している」などなど,当事者意識のなさ丸出しの発言が続いていて,これでは内閣支持率が落ちるのも当然だ。
私自身は運転をしないのでガソリンの値上げ自体がさほど困るわけではないのだが(タクシー運賃の値上げは痛い。),バターや小麦粉などあらゆるものが値上がりしていて,庶民には暮らしにくくなっているのを感じる。
それでもまっとうな政治が行われているのであればお互い様で仕方がないのだが,一部で税金泥棒のような公務員・天下りの受け皿である外郭団体があって,不公平感が大きいのが国民には腹立たしい。苦労知らずの世襲議員にこの感覚が分かろうはずがないのがまた腹立たしい。
いろいろな事件が起こるが,連休に愛知県の女子高校生が襲われた事件は衝撃的であった。クラブのマネジャーを一生懸命やっていたというだけによけいに痛ましい。
被害者遺族の嘆きを思うとやりきれない。
変質者なのであろうが,狙われたのはやはり,人の通らない暗い場所であった。見つかりたくて犯罪を犯す者はいないから,明るくて人目につく場所は避ける。だから,防犯のためには明るい街作りが必要だし,暗い所は避ける,少なくとも決して一人では通らない(とくに女性)といった用心をすることがいよいよ必要な社会になってきたと感じさせる。まさか私が,とか今日は大丈夫といったちょっとした気の緩みが命取りになりかねないのだ。
なにしろ働いても年収200万円以下のワーキングプアが1000万人以上いるのだ。将来が見えない所に,物価は上がる。一部で高笑いをしている層がいる。となれば犯罪も増えようというものだ。古来,犯罪を生むものは貧困だし,社会への不満なのだという根元を政治家は知らなければならないと思う。
さて,山口県光市の差し戻し審。やはり死刑であったが,だからといって遺族が救われるわけでもない。尊い命をこんなにも無残な形で奪われたお2人にただ合掌を。そのために尊い人生を,ある意味永遠に奪われた遺族の方々に……慰めの言葉もない。犯罪というのは本当にやりきれないものである。