オバマ大統領誕生,小室哲哉逮捕……

 あっという間に1ヶ月が経つ。というより年賀状を書く時期がまた巡ってきている。なんだか年賀状を書くために生きている気がする,とつぶやくと人に笑われるのだが,この前書いたばかりのような気がするのは本当である。

 ニュースが多すぎて,1ヶ月で世の中が大きく動く。
 オバマ大統領がダブルスコアでマケイン候補に圧勝。オバマが頭のいいエリートであるのはたしかだが,さほどスピーチが上手いとも,知的だとも感じなかったのだが,徐々に彼は場慣れしてきたのか,冷静さが際だってきた。とはいえアメリカで本当に黒人大統領が誕生するのかには懐疑的な人が多かった。それを覆したのは,アメリカがそれだけ「チェンジ」を求めている現実であろう。アメリカの人たちは,9.11に代表されるブッシュの失政にうんざりしているのであろう。お笑いでもブッシュを馬鹿にするネタが多いのには驚く(日本でも同じだが)。
 
 変革を求めているのはひとりアメリカに限らない。どの国も同じだろう。アフリカの奥地の国でさえ影響は免れないほどの金融・経済のグローバル化の中,どの国も先が見えないのだ。
 だが,日本政治の迷走は続いている。最近では,給付金に見られる閣内不統一がそれだ。大体がなぜ,役人のおそろしい手間暇,事務コストをかけて,そんな金を配らなければならない? 国家全体で公職選挙法違反をしているようなものではないか。金持ちは辞退しろって,金持ちは税金で絞り取られていて,ここで辞退しようなんて気にはならないだろう。普通の人でも貧乏人でも,現在のこの未曾有の(首相のいうような,100年に一度なんていう生やさしいものではなく)経済危機の中,不動産業・建設業の構造不況に代表されるように,ちょっと先の雇用さえ読めない不安の中にいる。それに3年後には消費税を上げると宣告されて,そんなはした金を貰ったところで,嬉しくも何ともない。みな騙されはしない。それが本音だろう。
 早期解散の線はとうに消え,来年4月解散説が主流になったようだ。だが来年4月になったところで解散を打てるだけの材料が揃うかどうか。それがなければ任期満了まで内閣は続かざるをえない。対立軸となる民主党にもきちんとした政策を出してもらいたい。

 小室哲哉のニュースにも驚いた。
 詐欺で逮捕と出たから当然に犯意は否定すると思ったが,あっさりと認めた。二重売買だったというのだから仕方がない。
 180億を30年で使うと年6億。月5000万円,日166万円。どうしたって使えない額だと思うが,使い切った挙げ句に借金が10億円以上あるという。困っても賃料月200万円のマンションに住み,著作権をネタに詐欺を重ねて借金を支払い,いわゆる自転車操業をしていた。変な取り巻きに囲まれ,金銭感覚が完全に麻痺していた。逮捕されてほっとしたというのが本当のところだろう。
 私はこの人の歌をほぼ知らない。現在も歌われている歌はそれほどないらしい。金銭感覚に代表されるその生き方と同様,魂を欠いたあぶくのような歌だったのかもしれない。

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