年の瀬、いろいろな事件が起こります

大阪の雑居ビルの大火災は悲惨すぎた。すぐに新宿の雑居ビル火災を思い出したが(もう20年前になるそうだ)、放火であった。容疑者61歳は自らも重態とのこと、真相を聞き出せないが、その直前にまずは自宅に放火し、以前受診したこの心療内科クリニックをターゲットにし(何か恨みでもあったのか?)購入したガソリンを持参して入り口付近に撒き、ライターで火をつけたという。院長は社会使命に燃えた方で、心の不調で退職した人たちが職場復帰できるよう丁寧に話を聞き、平日は午後10時まで診察をしていたという。そんな頭の下がる方まで焼死された。

どんな不満があるにしろ、また自殺願望があるにせよ、他人を巻き込むのは最低の仕業である。いつも思うのだが、死にたいのなら、人に一切迷惑をかけずに勝手に死ね、とつくづく思う(そういう人をも救ってあげたいと思う優しい人も世の中にはいるが、私は常に自己責任で完結している)。今回亡くなられた、何の落ち度もない多くの方々、その御遺族、関係者の苦痛・心痛は想像を超えている。

先月末には、黒い噂続きの日大理事長がようやく逮捕され、日大も「外圧」によって改革に踏み出さざるをえなくなっている。中小企業のオヤジであればともかく、仮にも最高学府たる大学だ。学識経験のかけらもない人がそのトップである理事長にそもそもなぜ就けえたのか、しかも13年もという長きに渡ってとは、背景に一体何があるのだろうと不可思議なものを感じていた。本来は背任の共犯であるべきだが、「ごっそさん」と1000万円の束をただ受け取っていた故、日本の精密司法では共犯は無理と考えられたようだ。であれば形式犯である「脱税」でやらざるをえないが、これも実はそんなに簡単ではないので、地検はよくやったと思う。特捜部、今回はよくやりましたよね、と周りでも言われていて、それなりに嬉しい。今日起訴の予定である。

しかし本来は、「トップの逮捕」というような「究極の外圧」ではなく、歴史的伝統である大学の自治に守られている以上、組織自らが襟を正して、不正が起こらないようにしなければならないのである。私も某私立大学の評議員を務めているが、当然理事と評議員は別物だと思っていた。しかし、なんと日大は、約30人の理事が全員評議員を兼任しているという!(評議員会100人超え)ああ、びっくりした。違法ではないのか?!と見ると、私立学校法は大学運営を担う理事と諮問監視役の評議員の兼任を認めていて、理事の選び方も各大学の判断に任せているそうである。全般になんであれ弱腰の文科省よ、多額の補助金を削減するだけではなく、しっかり指導して正さなければ。自力での更生はおそらく難しいと思われる。

遠山元衆院議員は今月逮捕と囁かれていたが、在宅起訴になるようだ。財務省副大臣の地位にもあったから収賄でいけるのではないかと思っていたが、貸金業法違反のみでの立件であるらしい。山内元参院議員は平成10年当選の私の同期であるが、先般、業務上横領で逮捕された。事件の全体を見ると詐欺のように見えるが(ただしこの方の鷹揚ないしはアバウトな性格からして、詐欺の犯意は薄いのかもしれない)、被害者が詐欺ではなく業務上横領で告訴し、その前には同額の民事訴訟を起こしていたのである。返金さえすれば告訴まではしないのに、2?3億円程度の金が捻出できなかったようだ。ずいぶんと大きな不動産案件を動かしていたらしいのに、一体それら巨額の資金は一体どこに消えたのだろうか。返金できない以上不起訴にはならず起訴されるし実刑も確実だ。保釈金だって用立てるのは困難であろう。一連の真相が知りたいものである。

このところ、日曜午前に出勤して2時間余仕事をしている(別用が入っていれば無理だが)。どうせ休日の午前はうだうだ過ごすから、これは大変効率が良いと発見したのである。おかげで今、気になっていたブログを書くことができた。気が早くも、ベートーベンのチェロソナタ3番の次は何にしようと調べていて、シューベルトのアルペジオーネ・ソナタを知った。うっとりするほど綺麗な曲なので、音楽好きの友人に聞いたら皆、もちろん知っている、とのことだ。アルペジオーネという6弦楽器は廃れてしまい、チェロないしはビオラで演奏されることも皆さん知っていた。本当に、知らないことが多いものである。楽譜を取り寄せたら、ピアノパートはベートーベンより遙かに易しかったが、チェロパートはさすがに音域が広くて、ト音記号(=ピアノ右手・バイオリン譜)→ハ音記号(ビオラ譜)→ヘ音記号(=ピアノ左手・チェロ譜)に跨がっているというか、むしろハ音記号が主である。チェロよりビオラで演奏するほうが易しいというのはきっと本当なのだろう。シューベルトは僅か31年の生涯で1000曲を超える曲を作ったが、歌曲を筆頭に、未完成交響曲や弦楽4重奏「死と乙女」、ピアノ五重奏曲「鱒」等々、その旋律の美しさは群を抜いている。

カテゴリー: 最近思うこと | 年の瀬、いろいろな事件が起こります はコメントを受け付けていません

あっという間に11月も終わりです

すっかりばたばたしていて,気になりながら,最近のことも綴らずじまい…。10月末の総選挙も(下馬評とは違い)自民党勝利に終わり,岸田内閣も無事に船出したように思える。自民党党紀委員にまたまた再任され,すでに15年以上の在任歴で,一番の古株になっている。

一時はどうなることかと思われた新型感染症が,ワクチン接種の普及によるのかマスク励行によるのか,はたまた密を避ける生活スタイルによるのか,劇的に落ち着いてきた。2年近く中止されていた会合が復活したり,早めの忘年会が開かれたり,結構夜も詰まるようになった(もっとも新型の感染力の強いタイプが南アフリカ発で登場し,うかうかとしてはおられぬのではあるけれど)。そうするとお洒落もまたしたくなって,着物もまた着ている。あまり着る人がいないので,すごいことのように思ってもらえるが,何でも慣れで,自己流の着付けは1時間もかからないし,コーディネートは楽しいし,どうということはない。

たまたま先週はスケジュールが詰まってあちこちに出かけていたため,デスクワークが出来なかった。なので,今日(日曜)は朝から事務所に出てきている。このあとはデパ地下で食料品を買い,帰宅してお昼を食べる。デスクワークといってもせいぜい2時間程度するだけだが,明日その分しなくてよく,クリアな頭で肝心の大事な仕事を始めることができる。幸い昨夜はぐっすり眠れたので,今日はとても快調だ。

九州場所はまたまた照ノ富士優勝で終わり(今日千秋楽はたぶん,見ない),面白かった日本シリーズもヤクルト優勝で終わってしまった。一気に冬到来である。ヤクルト20年ぶりの日本一,かあ。カープなんてまだ一度も日本一になったことがない(はず)。ロッテは11年前だ。ああ,リーグ優勝がしたい,そして日本一になりたい。相撲は日本人横綱を誕生させたいが,候補すら思いつかず,いつになるか見当もつかない。国技なだけに本当に情けない。

死ぬまでにやりたいことがいくつかある。その一つが,ベートーベンのチェロソナタ3番を弾くこと。私はチェロの音色が好きで,かねてアマチュアで上手い人を探していたところ,ひょんなことから,バリバリのプロが合わせて下さることになった。来月第1回目のレッスン(合奏)で,当然私が先生方に行くつもりでいたが,先生のほうから来られるとのこと。グランドピアノを置いた部屋は空きスペースが小さく,ダメだった場合,リビングに置いたアップライトを使わざるえないが,完全にインテリア(木目のスタインウェイで綺麗なのだ)となっており,急遽調律師に来てもらう。鋭意,掃除片付けもした。私がピアノパートを練習するのは当然のこととして,何やかやとすることがある。それもあって,非常に忙しい年末である。

カテゴリー: 最近思うこと | あっという間に11月も終わりです はコメントを受け付けていません

『母の遺言書を兄が偽造したのではないか…と疑っています』

自由民主党月刊女性誌「りぶる12月号」

カテゴリー: 執筆 | 『母の遺言書を兄が偽造したのではないか…と疑っています』 はコメントを受け付けていません

女性検事が見る真実 捜査官へのヒント56?60(終)

「捜査研究」東京法令出版 (‘02.4?8所収)

カテゴリー: 執筆 | 女性検事が見る真実 捜査官へのヒント56?60(終) はコメントを受け付けていません

女性検事が見る真実 捜査官へのヒント52?55

「捜査研究」東京法令出版 (’01.12?’02.3所収)

カテゴリー: 執筆 | 女性検事が見る真実 捜査官へのヒント52?55 はコメントを受け付けていません