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Vol.88一年を振り返って(2010年 12月14日) |
あっという間に今年もあと半月を残すばかり。だんだん年を取るのが早くなるが(これまでの年齢を分母として、その1なので)、今年は格段に早かった。記録的な猛暑、古巣の大不祥事、政界の混迷…とジェットコースターのように続いたからではないか。 |
Vol.87検察大不祥事に思うこと(2010年 10月4日) |
9月21日、主任検事が証拠隠滅で逮捕され、先週末10月1日にはその直属の上司だった当時の副部長、部長が犯人隠避で逮捕された。報道によると、主任検事は当初「遊びで…」と馬鹿な弁解をしていたがやがて認めるようになり、その際上司2人の指示があったとの供述、及び裏付けの報告書がパソコンから復元されたことが決め手になったという。 |
Vol.86日本沈没かも─検察大不祥事、そして尖閣諸島問題(2010年 9月27日) |
このところ非常に、憂鬱だ。長い夏が終わって急に気温が下がったせいではない。理由は、ついに日本は沈没かと思える事件が二つ続いたことである。 |
Vol.85村木元局長、やはり無罪(2010年 9月16日) |
この10日、大方の予想どおり、無罪判決が出た。 |
Vol.84 代表選に思うこと(2010年 8月31日) |
先日、知り合いの国会議員(自民党)から電話があり、代表選で興奮している。 |
Vol.83 つらつら思うこと (2010年 8月18日) |
明日から業務再開。となると年末までばたばたする。この調子で1年があっという間に過ぎるのだろうなと思う。高校時代、学校の名物と言われた倫理の教諭が、「こんな老人になって(先生はつるっぱげだった)よう生きてるな思うでしょう。ですが、みなさんもあっという間ですよ」と言った言葉をその真剣な表情とともに、近頃妙にしみじみと思い起こす。 |
Vol.82 猛暑到来、明日から夏季休暇 (2010年 8月11日) |
7月17日の梅雨明けと同時に、くっきりはっきり猛暑が来て(こんなことは例年になかった。)、連日35度を超えて猛暑記録を更新。7月でこうだったらこの後どうなるかと思わされたが、このところ31、2度の日もある。それで今日は過ごしやすいと感じるのだから、馴れとはすごいものである。木陰を通り一瞬涼しい風を感じ、あ、幸せと思った自分に、人は環境が悪ければちょっとのことで幸せを感じるのだと実感する。快適さにあまり慣れるのもよくないものである。 |
Vol.81 参院選が終わる (2010年 7月15日) |
なぜあんな馬鹿なことを言うのだろうと、耳を疑った。選挙期間中に総理がした消費税発言である。支持率がV字回復し、自分は何を言ってもいい、何も言っても国民がついてくると、すっかり調子に乗ったのであろう。普通の頭(感性)があれば、選挙期間中に、そんなわざわざ言わなくてもいいことを言って、国民を怒らせるへまはしない。 |
Vol.80 参院選が迫る (2010年 6月29日) |
6月2日に鳩山・小沢が辞任し、4日菅首相が誕生したとたん、支持率はV字回復である。支持率の高いうちにと、通常国会は予定通り17日に閉会となり、今や永田町はほぼ選挙一色である。 |
Vol.79 普天間問題その他 (2010年 5月31日) |
この1か月,仕事がとても忙しかった。重なるときは重なるものである。 |
Vol.78 永田町はどうなっているのだ (2010年 4月30日) |
4月に入って,大学が始まったうえ,事件受任が重なり,ばたばたしていた。今日ようやく一息ついている。 |
Vol.77 足利事件について (2010年 3月30日) |
先週金曜(26日),足利事件の再審無罪判決が出た。 |
Vol.76 弁護士という仕事 (2010年 3月26日) |
いろいろなことが起こって,書こう書こうと思ううちに1か月が経った。 |
Vol.75 委員会審議について (2010年 2月17日) |
予算委員会の審議が放映されるので,テレビを見ることがある。 |
Vol.74 小沢不起訴に思うこと (2010年 2月8日) |
先月来,小沢はどうなるのかと聞かれる度に,私は「在宅起訴になるでしょう」と答えていた。これだけの証拠があるからというよりむしろ,起訴しなければならないという理由からである。現職国会議員を国会開会直前に逮捕し,その絡みで与党幹事長をまさに鳴り物入りで取り調べたのだ。もちろん参考人としてではなく,一般市民からの告発を受けての被疑者としてである。そこまでやる以上,起訴なしでは済まないと考えた。 |
Vol.73 小沢対特捜部 (2010年 1月19日) |
昨日の通常国会前に特捜部は,かねて調べてきた石川議員を政治資金規正法違反(虚偽記載)で在宅起訴──というように聞いていた。 |
Vol.72 政治が見えない (2009年 12月22日) |
民主党政治,早や3か月で正体見えたりである。 |
Vol.71 異様な犯罪が続く (2009年 11月10日) |
政治家の感覚は世間の常識とずれていると感じることがよくある。 |
Vol.70 民主党政権1か月 (2009年 10月13日) |
このところ身柄事件を引き受けたり(今年は比較的,刑事事件の依頼があった),顧問先その他の相談案件が重なったり,綱紀委員会の起案をやったり,で毎日結構忙しい。人間忙しすぎるとよくないが,適度に忙しいのは生活の張りを生むとよく分かる。趣味のピアノも練習時間を作れ,上達している。なにせ自宅に思い切って6月,防音室を作ってグランドピアノを入れたのはいいけれど,夜10時に弾いていたら早速にクレームがつき(完璧な防音ではないので),結局元の黙阿弥,午前9時から夜8時までの規制を自らかけている。 |
Vol.69 自民党惨敗 (2009年 9月7日) |
まさかそこまで悪くはあるまいと思っていたのが外れ,総選挙の結果はほぼメディアの予想通りだった。民主党308,自民党119(嘘のサンパチ対百十九番!?)。 |
Vol.68 裁判員制始まる,ノリピー逮捕 (2009年 8月10日) |
この3日,ついに裁判員制裁判が始まった。 |
Vol.67 自民党の迷走,メディアの迷走 (2009年 7月19日) |
自民党の迷走が止まらない。まさに目を覆うばかりの体たらくだ。 |
Vol.66 弁護士の質 (2009年 7月7日) |
週末辺りから更新が気がかりだったが,やはりちょうど1ヶ月が経っていた。 |
Vol.65 足利事件に思うこと (2009年 6月8日) |
足利事件の激震度は高い。 |
Vol.64 民主党代表選,新型インフル騒ぎなど (2009年 5月18日) |
新年度を挟んで,実に2ヶ月も空いてしまった。 |
Vol.63 闇サイト殺人事件判決に思うこと (2009年 3月19日) |
昨日,名古屋地裁で判決があった。 |
Vol.62 小沢秘書逮捕に思うこと (2009年 3月 9日) |
政治資金規正法違反は,贈収賄と違って形式犯であり,その違反による強制捜査(逮捕)は従来1億円が基準であった。しかし,3日の逮捕は,わずかにその額2,100万円(+100万円)。 |
Vol.61 中川財務相醜態,政治の空転つづく…… (2009年 2月17日) |
今朝も中川財務相の醜態がニュースを騒がせている。 |
Vol.60 新年を迎えて (2009年 1月29日) |
1月があっという間にもう終わる。早い。 |
Vol.59 裁判員制の重大な問題について (2008年12月17日) |
来年5月施行が近づき,このところ何かと言うと,裁判員制が話題に出る。 |
Vol.58 厚労省元事務次官刺殺事件,そして麻生首相 (2008年11月27日) |
何とも大胆不敵な,プロの殺し屋的犯罪だった。 |
Vol.57 オバマ大統領誕生,小室哲哉逮捕…… (2008年11月10日) |
あっという間に1ヶ月が経つ。というより年賀状を書く時期がまた巡ってきている。なんだか年賀状を書くために生きている気がする,とつぶやくと人に笑われるのだが,この前書いたばかりのような気がするのは本当である。 |
Vol.56 ノーベル賞4人受賞の快挙 (2008年10月 9日) |
暗いニュースが多い世の中に,久々嬉しいニュースを聞いた。 |
Vol.55 またもや政権投げ出し! (2008年 9月 3日) |
1日夜は本当にびっくりした。福田総理,突然の辞意表明!! |
Vol.54 夏期休暇終了,北京オリンピックなど (2008年 8月18日) |
今年の夏期休暇は12日から昨日まで,つまり丸1週間は取れていない。 |
Vol.53 裁判員制,来年5月から導入 (2008年 7月 4日) |
平成16年に国会を通過した裁判員制がいよいよ来年5月からスタートする。 |
Vol.52 遺体消滅事件,そして秋葉原通り魔事件 (2008年 6月 12日) |
江東区での猟奇的事件。遺体は骨まですりつぶされた。 |
Vol.51 女子高生,襲われて死亡…… (2008年 5月 7日) |
4月に入り,大学は始まるし,家裁調停委員も始まるし,でばたばたしている。 |
Vol.50 桜開花,国会は動かない…… (2008年 3月 26日) |
あちこちで早や,見頃だ。桜という花ほど心を浮き立たせてくれるものはない。 |
Vol.49 三浦逮捕,法相の冤罪発言…… (2008年 2月 26日) |
いつも思うのだが,ニュースはひっきりなしに起こり,マスコミは飯の種に困らないものだ。 |
Vol.48 新しい年が始まった (2008年 1月 31日) |
と思っているうちに,1月も今日で終わりである。早い!(この調子で1年が経ってしまうのだ……) |
Vol.47 今年も終わり…… (2007年12月 25日) |
3連休が終わり,今年最後の週に入った。当然だが,公私ともに済ませておくべきことが様々にある。事務所は27日まで。来年は1月7日から始めるから,休暇としては幸いかなり長い。 |
Vol.46 地に墜ちたモラル (2007年11月 16日) |
このところばたばたとしていたが,昨日ようやく一段落し,今更新している。あまり更新もしないのに定期的に見てくれる方が結構いて,ありがたい。 |
Vol.45 永田町,大相撲…… (2007年10月 15日) |
この1ヶ月で,すっかり周囲は秋である。お洒落の秋,食欲の秋,そして勉学の秋……ただ,スポーツの秋だけは依然縁遠い(笑)。 |
Vol.44 首相突然の辞任劇,総裁選に思うこと (2007年 9月 17日) |
12日の首相の突然の辞任を受けて,自民党総裁選が始まった。23日の投票に向けて,メディアもすっかりはまっているようだ。 |
Vol.43 新内閣のスキャンダルに思うこと (2007年 9月 7日) |
8月27日,新内閣発足。 |
Vol.42 安倍晋三考 (2007年 8月 9日) |
『選択』という,政治経済関係の情報雑誌がある。会員制で,発行部数は約7万部。私も長い間購読者であった。 |
Vol.41 久間発言に思うこと (2007年 7月20日) |
すっかり時宜に遅れてしまったが,6月30日の「原爆投下はしょうがない」発言は衝撃的であった。 |
Vol.40 元公安調査庁長官逮捕!! (2007年 6月29日) |
まさか,のまさか。逮捕はあるだろうと読んではいたが,詐欺罪だとは。 |
Vol.39 奇異な事件,強引な国会運営 (2007年 6月24日) |
この1ヶ月,次から次に,まさに「事実は小説より奇なり」。 |
Vol.38 松岡農相,自殺!! (2007年 5月29日) |
今朝目が覚めると,まだ5時だった。肌寒かったこともあるが,何より,昨日の農相自殺の衝撃が大きい。現職閣僚の自殺は戦後初。 |
Vol.37 愛知銃撃事件に思う (2007年 5月21日) |
前回から1ヶ月経過。この間,嫡出子推定の離婚後300日を改正する件が流れたり(もちろん私は改正に賛成の立場である),国民投票法案国会通過があり,その度に書こうと思いながら(更新を楽しみにしていると言う人が結構いてくださる),雑事に取り紛れて今日まで来てしまった。だが,ついに腹立ちが治まらない事件が勃発。 |
Vol.36 ルーシー事件無罪,など (2007年 4月27日) |
4月24日,「ルーシーさん事件の無罪」判決が出た。 |
Vol.35 銃犯罪多発,など (2007年 4月23日) |
昨日22日(日)は,午前10時半から午後4時まで,第22回皇后盃全日本女子柔道選手権大会を観戦した(足立区・東京武道館にて)。縁あって,帝京大学柔道部顧問なのである。 |
Vol.34 ホリエモン,2年6月の実刑! (2007年 3月20日) |
先週16日(金),求刑懲役4年に対し,懲役2年6月の実刑判決が出た。2年半,刑務所に入って刑務作業に勤めなければならない。すごいことである。 |
Vol.33 弁護士業の難しさ (2007年 3月 8日) |
先日,和解のために裁判所の待合室にいたときのことだ。 |
Vol.32 2月もそろそろ終わり (2007年 2月23日) |
先週末,東京マラソンが開催された日は,おそろしく寒くて雨が降りしきっていた。 |
Vol.31 大学後期も終わり (2007年 2月 1日) |
昨年12月から今年にかけて結構忙しかった。急に一息ついている。案件が急にばたばたと片づいたこともあるが,大学が休みに入ったことも大きい。 |
Vol.30 一年を振り返って (2006年12月26日) |
早いもので,今年も残りわずか。事務所も明日で閉める。 |
Vol.29 首長逮捕続出,復党問題…… (2006年12月 7日) |
福島,和歌山の両知事逮捕。宮崎も時間の問題だ。成田市長も逮捕。どこも続いて選挙になるから,税金の二重の無駄遣いである。 |
Vol.28 いじめなど,問題山積…… (2006年11月15日) |
長い間書いてないような気がしていたら,なんと1ヶ月半も経っている(!) 毎日なんやかやと私の周辺でもいろいろと起こる。 |
Vol.27 小林被告に死刑判決 (2006年9月28日) |
26日(火),後期授業が始まった。奈良の女児誘拐殺害事件の判決が10時に予定されていたが,すぐに親しい代議士から電話が入った。「小林の判決,どうなるのかなあ」「判決言い渡しは?」「それが,主文なしに理由に入った……」「あっ」思わず声が弾んだ。「じゃ,間違いなく死刑ですよ」「ホント,良かった!」 |
Vol.26 麻原の死刑確定など (2006年9月25日) |
前に書いてからあっという間に,1ヶ月余が経過。 |
Vol.25 首相の靖国参拝など (2006年8月20日) |
15日朝のテレビ各局はこれ一色であった。 |
Vol.24 お盆前につらつら (2006年8月 9日) |
長い間書いていないと気になっていたら,やっぱり1ヶ月半経過である。 |
Vol.23 山口県光市の事件に思うこと (2006年6月22日) |
検事時代,強姦事件を数多く扱った。強姦と一口に言うが,その内容は実に様々である。 |
Vol.22 ポスト小泉・教育基本法改正 (2006年6月8日) |
国会の会期延長なし,と首相が明言――。 |
Vol.21 グレーゾーン金利廃止について (2006年5月8日) |
元金は100万円余(訴額140万円未満は,管轄は地裁ではなく簡裁である)。 |
Vol.20 趣味の話 (2006年5月3日) |
長い間更新していなかったような気がしていたが,なんと4月もすっかり終わり,ゴールデンウィークに入ったではないか。 |
Vol.19 麻原被告、控訴棄却 (2006年3月30日) |
3月27日、東京高裁が麻原被告の控訴棄却を決定した。相当に思い切ったものだと感心している。 |
Vol.18 偽メール騒動(その2) (2006年3月7日) |
先日、外務省出身の有名な方と宴席を共にした際、例の偽メールについてこんなことを言われた。 |
Vol.17 偽メール騒動 (2006年2月28日) |
いくらなんでもお粗末すぎる。いわゆる永田メールのことだ。 |
Vol.16 皇室典範改正論議 (2006年2月7日) |
皇室典範改正論議が、ここにきてにわかに、かしましい。 改正反対論者の多くも、愛子さんが天皇になることまでは反対していないようだ。皇室典範第1条「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」の「男子」を「子」に変えて、女性天皇を認めるのはOKなのだ。日本にもかつて女性天皇が、推古天皇を含め8人いた。だが、どれもが中継ぎのような形で、その子孫が天皇になったことはない。つまり、女性天皇はいいが女系天皇は駄目だというのである。 だが戦後、早晩、女性天皇ないし女系天皇が問題になるのは必至であった。 |
Vol.15 試験採点とライブドア事件 (2006年2月1日) |
あっという間に2月である。 |
Vol.14 新年にあたって (2006年1月10日) |
とはいえ、あっという間に10日。こんなときかつては、まだお屠蘇気分が消えないなどと言っていたが、昨今は新年を迎える凛とした佇まいそのものを感じなくなっている。 |
Vol.13 この1年を振り返って (2005年12月26日) |
誰もが思うことだろうが、あっという間の1年であった。 とはいえ、昨夏弁護士業を始めた私には、実りのある1年であった。まずは、弁護士としても経営者としても、ちゃんとやれるという自信がついたのが、何よりの収穫といわねばならない。公私ともに支えてくださった多くの方々に、心から感謝したいと思う。 この4月来大学で教えているが、これも想像していた以上に楽しくて、とても得をした気分である。 週1回八王子にまで通うのは、事件が混み合って非常に大変な時もあれば、体調が今一つの時も実際あるが、いざ自らを励まして朝出かけてみると、夕方3コマ終わった頃には、疲弊しているどころかかえって元気溌剌になっている自分に気づかされる。 これはどうやら、二つの仕事がそれぞれに気分転換となって、相乗効果をもたらしてくれているからだろうと思うのだ。どちらか一つの仕事に専念していれば、ストレスはうんと大きいのではないか。 弁護士のやり甲斐は、依頼者に頼りにされ、喜ばれることである。この1年、嬉しいことがたくさんあった。 もっとも、私自身がこれからの課題だと感じているのは、依頼者ニーズへの顧慮である。検事の時は、社会正義という絶対正義を考えていればよかった。だが、弁護士は、初めに依頼者ありき。例えば、法的には払うべき筋合いはないと考えても、依頼者がとにかく早く穏便に、そのためにはお金も払うからという場合もあれば、反対に、当方にも落ち度があるのでいくらか払うべきだと考えても、依頼者がそれでは納得ができないからとことん争うのを望む場合もある。 昨今よく医者のインフォームドコンセントと言うが、弁護士もまた依頼者への説明義務を尽くさなければならない。法的に出来ること出来ないこと、各選択肢ごとの得失を説明したうえで、決めるのは依頼者である。でなければ、たとえ法的には最善の解決方法だとしても依頼者には不満が残ってしまう。 来年の夢。 法律をもっと勉強して、何にでも的確に答えられる弁護士になること。 時間的にも余裕を作って、弁護士会の法律相談に参加できるようになること。 趣味としては、ピアノをもっとずっと上手になること。 |
Vol.12 事件ばかりの昨今 (2005年11月28日) |
弁護士法違反で、西村真悟弁護士(民主党衆院議員)が逮捕された。 非弁護士との提携容疑。「弁護士は、72条ないし74条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない」(27条)。違反に対する罰則は、非弁活動者自身と同様、「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金」(77条)である。 検事時代、非弁活動者の事件を扱ったことがある。交通事故などの示談を業としてやっていた案件だった。 また、それとは違うが、被疑者ではない事件関係者から、「私は司法試験に合格してそのまま修習していれば〇〇期にあたるのだが、ご覧のとおり目が悪いので断念した」旨聞かされてそのまま受け流していたら、後日ひょんなことから、同人が自分は弁護士だと嘘を言って詐欺を重ねていた常習者だと分かって、唖然としたことがある。最近も、「元弁護士」と名乗る男から示談交渉を求められ、お断りしたが、それが業としてなされているのであれば、もちろん弁護士法違反である(72条)。 西村議員に限らず、昨今、いわゆるクレサラなどの自己破産案件で、その種専門業者に名義貸しをしている弁護士が問題となっているが、これは弁護士法違反であるとともに、弁護士会の懲戒の対象でもある。最も重い処分は、除名(以下、退会命令、業務停止、戒告と続く)。 同議員の場合は、国民から選ばれた国会議員でもあって、その社会的職責は格段に重いというべきである。仄聞するところによると、右翼に金が流れたり、恐喝まがいのこともあって、まずは大阪府警が捜査の端緒を掴んだために、国会議員を逮捕するのは特捜部と相場が決まっているところ、府警が逮捕したとのこと。ともあれ徹底的な捜査を願う。 弁護士は、医者と並ぶ高度の専門職であるが故に、社会的責務は重く、高い倫理が課せられている。ところが昨今、絶対数が増えたからか、それ故に仕事が取れなくなっているからか、あるいは単に教育の足らない結果、日本人全体の質が落ちた故か、ともあれ、私自身、どうかと首を傾げたくなる弁護士に遭遇することがままある。 これまた一流資格である建築士の信頼を揺るがしかねない耐震強度偽造事件あり、その前に酒販組合事件やら成田空港の官製談合事件やら、その他、全国各地で青少年による凶悪殺人あり、動機の分からぬ少女殺害あり、だんだんと物騒な世の中になってきた。日本でもどうやら本当に、子供らの登下校に親が付き添わねばならなくなってきたようだ。 昨今の、官民を問わない非行を見るにつけ、これらはすべて、日本という国のタガが緩んできた故だと、私は思う。 もともと宗教といっては八百万の神がいて、大和魂や武士道といった規範に支えられていた日本。西洋の罪の文化に代わる、恥の文化。世間様、お天道様。それらを喪失し、あらゆる権威もすたれた今、よほどの自己規律を持つ人以外は安易さに流れ、悪に誘われればそちらに流れかねない危うさを感じる。 |
Vol.11 自民党の処分 (2005年10月24日) |
この21日、党紀委員会が開かれ、まずは新党を結成した8名(参院2名を含む)が除名処分となった。 次回28日には反対票を投じた議員の処分が予定される。下馬評によると、今回再び反対票を投じた議員(及び欠席議員?)の除名処分は免れないが、かなりの人は罪一等を減じて、離党勧告処分になるのではとのこと。それを狙って、自ら離党をした議員もいる。 そもそも党紀処分の根拠は自民党党則92条(これを受けて、自民党規律規約9条)である。すなわち、同規律規約9条1項の、 1号 党の規律を乱す行為の(ロ) 各級選挙に際し、反対党の候補者を応援し、又は党公認候補若しくは推薦候補者を不利におとしいれる行為 3号 党議にそむく行為 に該当するというのだ。 解説すると、3号は党議拘束がかかったのにこれを遵守しなかったこと(反対派の多くが総務会での今回決定は全会一致の慣例どころか、形として党議にさえなっていなかったと主張していた)であり、1号(ロ)は自民党公認(推薦)候補と戦い、または自民党候補以外の候補を応援したことである。 しかし、これに対して私は、法律家として多大の疑問を持つ。解説してくれる報道にはお目にかからず、自民党のめぼしい人に尋ねても答えを得られない。処分される側にしても、「おかしいとは思うけれど正論が通る雰囲気じゃないので」と諦めムードである。 長くなるが、以下の私の疑問に答えてくれる人がいたら、是非教えてほしい。 1.解散後直ちに非公認とされた根拠が不明である。 8月8日の解散後直ちに選対本部において、反対票を投じた衆院議員の非公認が決まったという。だが、「選挙における非公認」は、党紀委員会が行う8処分のうち、除名、離党勧告、党員資格の停止に次いで重い処分である(党則92条2項、規律規約9条2項。それより下の「役職停止」などは幹事長が処分できる。各同条各3項)。 公認はもちろん選対本部でできるだろうが(だからといって、世間から非難囂々の杉村某などを公党たるものが公認していいはずはないが)、非公認がこれと同じレベルでできるはずがない。資格・身分を与えるのと奪うのとではその手続きも保障も大いに違ってこそ当然である(だからこそ党紀委員会の処分として規定されている)。 民間会社でも雇い入れの自由はあってもいったん雇い入れれば解雇は簡単には出来ない。まして事は公の問題であり、政党は政党助成金も貰っている公党である。加えて、小選挙区制度の下では、公認の有無は死活問題であり、いわば議員の資格を剥奪するに等しいのだ。 またこの時の非公認は、あくまで党議違反を理由とするものであったはずだが、幹事長は7月4日、党の全衆院議員に対し、欠席棄権も等しく党議違反とする旨通知しているのだから、すべての反対派議員が対等に扱われるべきである。 2.新党を立ち上げた人はもちろん離党届を提出済みだが、受理されていない。 党則89条は、国会議員が離党を届け出ても党紀委員会の審査を経て受理するものとしている。だから受理しない措置を取ったということだろうが、非公認を党紀委員会を開かずして決めたのと比して、あまりに均衡を失しないか。 そもそもよく分からないのは、自民党の党籍を持つ候補が別の党から出馬することを選挙管理委員会が公的に認めたという点である。それはどう説明されるのだろうか。 3.非公認で出馬し、「党公認(推薦)候補者を不利におとしいれた」とする理屈づけが強引すぎる。 先に自民党公認(推薦)候補が決まっているところに、党員があえて立候補したのとは順序が逆である。彼らこそが現職であり、すでに選挙準備もしていたところに手続きを経ずに非公認とされ、そこに公認候補を立てられたのだ。これが党紀委員会の処分の対象になるというのでは、残された道はただ一つ、立候補をしないという選択肢しかない。 またこのときに自主的に離党しても(当時、選挙区支部の関係上、自主的に離党するよう──そうしたら除名にはしないという含みで──幹事長の呼びかけはあったが)、もし離党届を出しても受理されなかったのは新党を立ち上げた人の扱いを見れば分かる。 一連の行為を見ていると、見えてくるものがある。つまりはすべて選挙の結果を見て、だったのではないか。 もし選挙の結果自民党が過半数割れでもしたら、彼らに戻ってきてもらって政権を維持したであろうし、その場合党紀委員会を開いて厳正な処分になどとなるはずもなかった。勝てば官軍、強者の理屈は、およそ民主主義とは折り合わないものである。 ところで、振り返って見ると、除名処分を受けた後にまた自民党に復党し、大臣までやった人もいるのだそうだ。つまり、除名処分も離党勧告処分も変わらない。要するに、数が足りなくなれば復党を請うし、でなければ必要がないということだ。となると、今回将来の復党を願って反対票から賛成票に投じたのは、それほどの意味はなかったのではないか。かえって、信念で再度反対票を投じたほうが、政治家としてはもちろん人間としても尊敬され、将来があったと思えてならない。 |
Vol.10 やっと秋が来た (2005年10月3日) |
このところずっと、目が回るほどの忙しさだった。 先月21日に特別国会が始まり、嬉しいことには事務所を訪ねてくださる方が相次いだ。また連夜会合その他が入っていて、おまけに先月27日には後期大学が始まった(毎週火曜の出講が来年1月まで続く)。 週末も講演その他で潰れるし……となると、どこにしわ寄せが行くか。裁判所に提出する書面の起案作成に行くのだ!と初めて分かった。もともと仕事は早いほうで余裕をもって仕上げるのが通例なのだが、このぎりぎりの状態で、もし身柄事件が入ったら、あるいは体調を壊したら、とふと思ってしまう。 昨日2日は、1ヶ月ぶりに丸一日何の予定もない休日であった。 その前夜までは当然に、たまっている起案を作成するのに事務所に出ると決めていたのだが、朝起きて気が変わった。ここは一転、完全に休養を取ったほうが来週からの仕事の能率が上がる。講義の準備をする傍ら、気分転換に藤沢周平を読み、ピアノを弾き、家の片づけをして、早めに就寝……で、実際にずいぶん疲労が回復した。よく学びよく遊べは本当だ。忙しい人ほど、忙しい時ほど、心して気をつけねばならないことだと思う。 という次第で、今日は一つ、懸案の起案を片づけ、かつまた久々にホームページも更新できて、とても嬉しい。 実は先月、2ヶ月ぶりの大学に、出る前はいたって気が重かったのだが、いざ学生らに接したとたんそんな気持ちは吹き飛んだ。 まずはこの夏休みの間に一番の話題であった永田町の話をすると、みな生き生きとした表情をして聞いてくれる。2年生相手の刑事訴訟法など、前期試験でたくさん落としたので受講生が減っているはずなのに、立ち見がいるではないか!?「先生の講義は人気があるので」と言われると、お世辞とは分かっていても、嬉しい。頑張ろうという意欲が湧いてくる。 実際、前期で分かったことだが、予想していたよりはるかにやる気のある学生が多く、かつまた試験もよく書けていた。これなら期待できるし、学生の熱意に応えなければと思うのだ。 人間は双方向性だ。相手は自分を映す鏡なのである。相手にやる気がないのは、自分にやる気がないから。実際にそんなことが多いし、またそう思って処していればそうは誤らない。学生を教えているようで、案外実は自分が教えられていると感じる昨今だ。 この週末は真夏が戻ったような暑さだったが、一転今日は、爽やかな風が、開け放した事務所の窓から、私の頬を気持ちよく撫でてくれる。まさに「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」。生きているって、それだけでとても幸せなことだとつくづく思う。 |
Vol.9 小泉自民、歴史的圧勝! (2005年9月14日) |
これほどの大勝を予想した人は、誰もいまい。たぶん、当の小泉さん自身も含めて。 当選者295名(公示前212名)、公明党を併せた与党325名。3分の2を超え、以後参院は不要も同然、たとえ否決しても衆院で再可決され、成立する。 自民党に風が吹いていたことはたしかである。 期間中、電話をくれた親しい代議士いわく、「こんなに手応えのいい選挙は(この数回で)初めて。民主党にダブルスコアで勝つ見込み」。マスコミ情報より何より、現場での生の声ほどたしかなものはない。 自民党公認で小選挙区出馬した290名中、比例復活も含めて当選者実に267名(当選率92%)。その余波を受け、各ブロック毎の、通常であれば名前だけを連ねるにすぎない下位候補者までもが軒並み当選した(東京ブロックでは名簿候補が1人足りず、社民党が議席を獲得するという珍事出来)。私の知人女性も思わぬ当選となり、喜ぶよりむしろ戸惑っている。 自民党の看板さえ背負っていれば、勝つ。そんな選挙であった。 ちなみに私が応援に入った7人は、1人以外すべて当選(この1人は、真紀子さんの選挙区だ)、選挙翌日3人がじきじき礼の電話をくれて、嬉しかった。 ただ、勝ったのは自民党ではなく、小泉さんである。 キーワードは、「単純化」ないし「分かりやすさ」。大衆に訴える広報戦略の最も大事なポイントである。 郵政解散。殺されてもいい。ガリレオ・ガリレイ(「それでも地球は動いている」は少数派であれ真理であるということだが、対する?郵政民営化は政策でしかなく、また少なくとも解散をかける首相は少数派ではない)、改革を止めるな、etc. 加えて、その実行力。郵政民営化を改革の本丸と位置づけ、矢のごとくにすべての郵政反対派選挙区に対抗馬を立てた姿勢を決断力あり、指導力あり、と評価した人は多い。 とくに女性たちに小泉ファンが多いのは事実である。 対して、岡田ファンには、残念ながらただの1人も会ったことがない。真面目で頭はいいのだろうが、面白くなさそう、オーラがない、セックスアピールがない……。小泉さんがいいとは思わないけれど、でも岡田さんはもっといや、と言う人も多い。二大政党は、つまりは党首を首相に選ぶということだからだ。 民主党は惨敗。当選者113名(公示前177名)。支持母体の連合をバックに郵政民営化に反対、とはいえ対案はまったく出さず、選挙に入ってようやく郵貯限度額を500万円にと言い出す体たらくでは、とうてい政権は任せられないと感じる人が多かった。日本をよくするためには、民主党にこそ是非頑張ってもらいたいものである。 小泉改革。郵政民営化の後は何なのだろう。郵政民営化も、民営化自体が目的になっている感がある。そして、新しい自民党。新人83人。これからどうなっていくのか、興味深くも怖くもある。 |
Vol.8 選挙戦 (2005年8月31日) |
公示日の昨日(ちなみに、衆院総選挙及び参院通常選挙は「公示」、その余の選挙は「告示」)、私は党本部から頼まれ、千葉の新人の応援に行った。なにせ昨日は、代議士全員にとって初日。他の候補の応援になぞ行けようはずはなく、前議員の私に白羽の矢が立ったらしい。 午前11時の駅前街頭に始まり、市内6か所で街頭演説(夜は予定があったので失礼した)。思い起こせば、昨夏の参院選以来だ。そもそもの最初は7年前、自ら参院選に出馬したとき。新宿アルタ前に集まった大群衆を前に、初めて街宣車の上に乗った。いざ上がると、その高いこと!! 幸いそう上がらなかったのは、中高校時代、演劇部に在籍した故かもしれない。もっとも演劇では台詞を覚えればいいが、演説には台詞がない。骨子は決めても細部は、前の演説者が喋った内容、また聴衆を見て、臨機応変で変えることになる。内容と喋り方。その両方で聴衆を魅するのは非常に難しい。 外国では演説の上手な政治家が多いが、日本ではほとんど見かけない。 それにしても、選挙に要するエネルギーたるや!! 町会議員・市会議員レベルでさえ、支援者を募り、スタッフを集め、考えるだけで気が遠くなりそうな作業を積み重ねる。まして、国政レベルでは金も体力も気力も、一体どれだけ要るだろう。是が非でも政治に携わりたい(動機はともかくとして)との強烈な熱意なくして、絶対に出来ないことである。 そう、それが出来ない私は、脱落した。最近ますますシンプルライフ志向の私は、寝っ転がって本を読んでいるときが至福の時だ。実に安上がりだと友人に言うと、私はもっと安上がりだとの答えが返ってきた。寝ていれば至福だからと。まだ30代半ばなのに!! 選挙は戦争である。戦争での実弾が、選挙では金。勝つか負けるか。勝敗ははっきりしている。 選挙応援をいくつか頼まれ、しばらく休みなしだ。頼まれる、頼りにされるというのは、なんであれ嬉しいことだ。 |
Vol.7 小泉劇場 (2005年8月21日) |
小泉さんの喧嘩に強いこと!! 反対派の面々までが脱帽している。 参院否決による解散、反対派非公認、対抗馬擁立。するとは言っていたが、まさかやらない、出来はしない、と思っていた。もう一つの公約「靖国神社8月15日参拝」は、周知の通り、まだ一度も実現させたことはない。 だが、こちらははなから本気だったのだ。そして、今回分かったことは、永田町の外の人は、小泉ならばそこまでやると思っていたことだ。神仏を恐れず比叡山(既得権益)を焼き討ちした織田信長のように、馴れ合いや根回し、あるいは「和」を排除し、諸悪の根元のような派閥を解体させて政治を一新しようとしているからこその人気なのである。 小泉政権は、この18日、池田勇人を抜き、戦後歴代4位の長期政権となった(佐藤栄作、吉田茂、中曽根康弘に次ぐ)。 刺客で見せる、大入り満員の小泉劇場。 当初食い入るように見ていたが、1週間で早や食傷気味になった。ここまでやってはあくどすぎる。急に関係のない落下傘がやってきて、馬鹿にされたと感じる有権者も多いのではないか。今やすっかりワイドショーの政治である。 それにしても、刺客志望のなんと多いことか!! 以前からその地で立候補することを狙っていた人であれば格別、中央官僚が職をなげうってまで落下傘選挙という暴挙(としか私には思えない)に出るのだ。今回は比例上位で受かっても次はやはり選挙区で当選しないといけない。選挙区の維持は、地元出身者にすら大変だ。しかも「刺客」という形で出てきたことに党内の風当たりは強いはずだ。小泉後の保障は、ない。 小泉流といえば人が納得するほど、小泉さんは稀代のマジシャンだ。 とにかく今回の解散は憲政の常道ではない。二院制を無視しているのだ。 衆院を解散をしても参院の構成は変わらない。だが、郵政民営化賛成派が勝てば、それを民意として参院も採決行動を変えるべきだと述べる識者がいるが、であればもともと参院は不要なのだ。二院制をとる多くの国にある貴族制(英国)や連邦制(米国やドイツ)がない戦後日本にあえて参院(戦前の貴族院)を設けた理由は、ともすれば大衆迎合に陥りやすい下院行動にブレーキをかけるため、良識的な判断をすべきだと考えられたからである。 もっとも現実は、衆参に党議拘束をかけ、同じ採決行動をとらせている。だから、参院はもはや不要との結論が出てもおかしくはないかもしれない。つまり、憲法や我が国の政治制度の根幹に関する論議を、この解散は示唆している。 小泉さんのやり方は、最初に結論ありき。なぜ言うことを聞かないのか。十分は説明も説得もなく、聞かない者は排除というのでは民主主義ではない。独裁者である。彼に核のボタンを託せば押すのではないか、そんな危惧がある。このやり方が爽快として支持される現状は、みながどこかで満たされず、不安を感じている証左ではないか。 |
多々流布されてはいたものの、まさか本当に、参院否決で衆院を解散するなんて! これはたぶんに、小泉首相の特異な!性格によるものだ。 8日当日午後4時、党政治倫理審査会が急遽開かれ、出席した。 だが、小泉首相は、それをやろうとしている。 国民が賢い選択をし、より良い代表者を選び、より良い政治を作らなければならないと思う。そして、良きリーダーを持つこと。上に立つ者は、寛容でなければならない。包容力と説得によって人を従わせるべきであって、従わない者は抹殺との恐怖心で引っ張ってはいけない。そんなことは当然だと思うが、良いリーダーが出ないのは、それだけ教育に問題ありという証左であろうか。 来週は盆休みだ。実家(尾道)に戻って親孝行をする。本を読んで、ピアノを弾いて……。だが盆明けに(私にとっては懸案の)民事判決が出る。その結果によっては、ささやかなレベルながら、結構暑い夏になりそうだ。あるいはどこかに選挙応援に行くかもしれない。8月解散は1952年以来だそうだ。その時よりはるかに地球は温暖化し、ずっと暑いが、投票日まで1ヶ月しかないのがせめてもの救いかもしれない。 |
Vol.5 国会の暑い夏 (2005年7月) |
話題の郵政民営化法案――。 「衆院の解散」について、再度憲法を調べてみた。 幹事長から党政治倫理審査会に、反対、棄権・欠席した51人の衆院議員の調査が委嘱された。ここには衆参の議員以外に有識者4名、党員2名の委員がいて、私はこの度やはり元女性検事・弁護士の後任として、新たに委員の委嘱を受けた。 |
「騙される検事」という本があったけれど、弁護士は「依頼者に騙されるな」。 親しい弁護士の話ですが、貸金返還請求を起こしたら被告が抗弁していわく、「原告からかつて同じ訴訟を起こされ勝訴している」と!! 訴えを取り下げる事態を想像しただけで、背筋が寒くなります。 紹介者の顔を立てながら上手に断るにはコツが要ります。 |
突如5月半ばからアクセス数が激減したのですが、ドメイン変更によって障害が発生したようです。御迷惑をかけて申し訳ありませんでした。 4月末から5月初旬にかけての大型連休は、おおむね仕事で明け暮れました。 たまたま受任事件が重なったからですが、それもようやく今月末に一段落する予定で、出張続きだった5月とは一転、6月は再び暇になりそうです。弁護士業務は多忙さが一定しないのが常なので、暇なときにも油断せずに勉強しておくようにと言われますが、勉強はもちろんその他にもしたいことがいろいろあり、手が空いたときにやっておこうと思っています。いつ何時また、休みもないほど忙しくなるかもしれませんから。 ただ、とても法律が好きだし、読むことも書くことも同じように好きなので、仕事が限りなく趣味に近いのが幸せなことだと思います。 大学にも毎週通っています。 このところ、諺なり古語なりを実感することが実に多いのです。人生、年を経ないと分からないことが多いものです。 |
今月から帝京大学(八王子)に毎火曜日、通うようになりました。 2次限刑法(経済学部3年対象)、3次限刑事訴訟法(法学部2年対象)、そして4次限刑法総論(法学部1年対象・必修)。各1時間半なので、一日がかりです。 通勤時間は片道1時間半、とても疲れるだろうと思っていたのですが、心地よい疲労でした。私語が多くて大変だよと言われていましたが、少なくとも前方の席に座っている学生は静かに聞いていました。とても熱心。終わったあと質問にもたくさん来てくれて、可愛いですね。私の子どものような年齢。のびやかに育っていってほしい。そのためにできるだけの手助けをしたいものです。 振り返って、昨年の今頃、事務所探しを始めたのでした。東京で最初から独立なんて無理とよく言われましたが、思い切って始めて本当によかった。どうせいずれは独立するのですから、思い切りが肝心です。最初は苦労を覚悟していたのですが、周りの方々に助けていただいて、それほどでもありませんでした。8ヶ月、経過。まだまだですが、マイペースで。なにしろ現役人生はあと20年はあります。最も気をつけるべきが健康であるのはいうまでもありません。 とくに印象に残る仕事を、2つ。 もう1つは、最近やった刑事事件です。 |
参院議員時代に立ち上げたホームページ。まめに更新していました。 頻繁にアクセスしてくださった皆様方、ありがとうございました。 ご存じのように昨年7月、選挙には臨まずに引退、すぐに弁護士業に転じました。 多くの方々にホームページのことを聞かれました。私自身もずっと気になりながら、毎日のことに取り紛れ、というよりは弁護士のホームページは一体どういう体裁にすればいいのか分からず、年を越してしまいました。 それが今年になって突然、閃いたのです。 なぜ一期で辞めたのか、とよく聞かれます。 その後選挙制度が変わり、個人の名前を書いてもらわないと当選できない、元の全国区に近い制度となりました。それが私の場合ちょうど、老化を意識し始めた時期に重なりました。遅まきながら、生が有限であることを実感したのです。残りの人生、私は一体何をしたいのか。もう一期やれば、50代半ばになります。それから新しいことをやるには、頭はともかく、体がついていかないと実感できたのです。 50歳を目前に後半生がスタートしました。 具体的な事件を扱いながら、私は根っからの法律家だと改めて思っています。 弁護士業に軸足を置きながら、後半生は様々なことをしていこうと思っています。 ちょうどいい時期に人生を折り返すことができました。 |