恋文 [角川文庫 定価440円税別] |
「複雑な女性心理の深層を、現職女性検事が情緒豊かな筆致で描いた、臨場感溢れる出色の法廷サスペンス」と書かれた。第12回横溝正史賞受賞作。
池上希美子主演でテレビ化(火曜サスペンス)。
左は、台湾での翻訳版。 |
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紫陽花の花のごとくに [読売新聞社 定価 1,545円税別] |
トーマス・ハーディ原作『テス』に触発され、私なりの宿命論を描いたもの。陶芸家の夫殺害容疑を自首した美人陶芸家の、秘めた人生に若い検事が迫っていく。
緒方直人、鷲尾いさ子主演でテレビ化(テレビ東京系列「女と愛とミステリー」)。 |
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少年被疑者 [角川文庫 定価 495円税別] |
連続幼女殺害事件の容疑者はなんとまだ15歳の中学生だった! 少年法では刑事処分にはならない年齢だが……少年係検事・有本祥子が捜査する過程で浮かび上がってきた真実とは。脱稿後の校正段階で、神戸連続児童殺傷事件の犯人14歳が逮捕され、「偶然の一致」としてマスコミで大いに騒がれた。ちなみに少年法はその後改正され、14〜15歳でも刑事処分が可能となった。
水野真紀主演でテレビ化され、2001年6月放映予定(土曜ワイド)だったが、池田小学校事件が起こって延期となったものの、2002年5月11日放送。 |
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告発捜査 [角川書店 定価1,600円税別] |
「たすけて」。たどたどしい一通の手紙から始まった有本祥子の捜査は、意外な転回を見せていく。
マルチ商法にはまっていく人間像などを描いた。 |
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日本の司法文化 [文春新書 定価680円税別] |
日本の特異とされる司法文化の背景にはそれを是とするメンタリティがある――国連アジア極東犯罪防止研修所での貴重な経験が書かせたもの。一般の読者から、非常に読みやすい、分かりやすいとの好評を頂いている。
国民が「事案の真相究明」を求めている(第3章)からこそ「超精密司法」がとられ(第1章)、これは英米の「ラフジャスティス」と明瞭に対をなす(第2章)。日本の検察は世界1強大であり(第4章)、日本人のメンタリティからして陪審制はおそらく機能しないだろう(第5章)。最後に、世界に誇れる5万人もの保護司制度、懇切丁寧な矯正メニューなど(第6章)。 |
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少年法は誰の味方か [角川oneテーマ21 価格571円税別] |
この度の少年法改正に関して書き下ろしたもの。とはいえ私が最も力を入れ、かつ読ませ甲斐があると自負しているのは、法律論よりむしろ犯罪分析「少年の凶悪犯罪」(第4章)のほうである。 |
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